「東大過去問」のビジネスモデル化
近頃、書店の店頭や参考書コーナーで「東大」を冠した本を平積みにしているのをよく見かける。
いずれも予備校の講師が著者である。
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共通しているのは細かい、マニアックな知識を問うのではなく、一見誰もが知っていそうな歴史的事件、英単語を取り上げながらも
常識の裏をかくような出題がなされていることである。10数年前の学生時代を思い出して読み直してみるとなかなか興味深い。
読み進めると東大の問題は膨大な記憶力よりも基礎的な知識をどれだけ本質的なレベルで理解しているのかを要求しているのが分かる。
東大の入試問題は相変わらず手ごわい。
なぜ、今頃になってこの手の本が出回るようになったのか少し考えてみると、少子化の影響は無視できない気がする。
人気の予備校講師でも本業だけでは先行きに不安があるのかもしれない。
一般書に進出して事業を拡大するとは、なかなかしたたかな戦略である。