洋楽好きの音盤銘盤

やっぱり洋楽は60年代が格好良い

【音盤銘盤】『ハード・デイズ・ナイト(ビートルズがやって来る ヤア!ヤア!ヤア!)』(The Beatles) '64

ビートルズの3rdアルバムであり、メンバーが主演する映画のサントラ盤でもある作品。


A Hard Day's Night - ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!A Hard Day's Night - ビートルズがやって来る ヤァ!ヤァ!ヤァ!
(1998/03/11)
ザ・ビートルズ

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全曲がLennon/McCartneyによるオリジナルで占められているアルバム。メンバーが主演する映画の撮影も同時に進めていたのだから、これは驚異的であると言える。

従来のR&Rタイプの曲の出来もさることながら、バラード調の曲も前作を上回る勢いの出来である。

"A hard day's night" Georgeのリッケンバッカー12弦ギターのアンサンブルが光る曲。12弦ギターはByrdsが多大な影響を受けてフォーク・ロックというジャンルを築いたのは言うまでもないだろう。

"And I love her","Things we said today","I'll Be Back" メロディーを途中から転調させるといった技を見せてくれる。こういった所に突出した才能を垣間見ることができる。

"Tell Me Why","Any Time At All" このアルバムではJohnの存在感が大きいが、この2曲は特に際立っている。Johnの才能の1つ目のピークに達した瞬間である。

"Can't Buy Me Love" Paulも負けてはいない。初期の出世作と言える。

このアルバムはギターの使い方に目新しい点が多い。

R&Rタイプの曲やバラード曲では、12弦ギターのきらびやかな音色でアンサンブルを奏でる所にメンバーの才能が窺い知れる。

フォーク調の曲でもアコースティック・ギターの弾き方が特徴的。曲半ばのサビで転調させて新たな展開させてみたりと興味が尽きない。

限られた制作時間の中でこれだけ革新的なことを盛り込んでいるのは凄いとしか言いようが無い。