洋楽好きの音盤銘盤

やっぱり洋楽は60年代が格好良い

【音盤銘盤】『ブックエンド』(Simon & Garfunkel) '68

S&Gの4枚目のアルバム。楽曲に円熟味が増しているのがよくわかる逸品。


ブックエンドブックエンド
(2003/12/17)
サイモン&ガーファンクル

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60年代も中盤に入ると、自作曲を作るアーティストの台頭とともにアルバムの捉え方も変わってくる。従来のシングル曲の寄せ集め程度の認識でしかなかったものから、一つのアルバムで何がしかのテーマを持たせる傾向が出始めた。

このアルバムの前半はアルバム名の通り"Bookends"で始まり、"Bookends"終わる。この一連の曲は60年代当初のアメリカの市井の人々を題材にした組曲となっている。S&Gと同世代のグループの影響とおぼしき「コンセプト・アルバム」の体裁を取っている。後半は当時のシングルヒット曲で構成される。個人的にはS&Gの中で最高傑作だと思っている。モノトーンのジャケットも格好良い。

"Bookends Theme"「ブックエンドのテーマ」この曲の弾き語りを聴いていると落ち着く。音と音の間に静寂を感じる。。

"America" 「アメリカ」S&G屈指の名曲。前半のハミングとささやくような歌声と後半のドラムの力強さのギャップが印象的である。

"Voices of Old People" 「老人の会話」、"Old Friends"「旧友」なんだか聴いていて切なくなる曲。

"Mrs. Robinson"「ミセス・ロビンソン」、"A Hazy Shade of Winter"「冬の散歩道」前半の茫洋とした組曲と後半のシングルヒットの締まった曲とのギャップが面白い。S&Gのコンビネーションが最高潮に達したのが分かる所。