【音盤銘盤】『Live Yardbirds! Featuring Jimmy Page』 (The Yardbirds) '68
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Yardbirdsが未だに評価が定まらないグループである理由はメンバー、殊にリード・ギタリストが短期間に2回も入れ替わった事が大きい。
これは今までのアルバムでも説明した通りである。しかし、それだけではない。
マネージャーやプロデューサーも二転三転しており、制作面でゴタゴタが絶えず、腰を据えて演奏にあたれなかった面も無視できないだろう。
※マネージメントの変遷
(1)Eric Eric Clapton〜Jeff Beck加入当初(64〜66)
マネージャー(プロデューサー);ジョルジォ・ゴメルスキー
レーベル;コロムビア、エピック(編集盤)
(2)"Roger the Engineer"発売当初(66)
プロデューサー;ポール・サミュエル・スミス、サイモ・ネピア・ベル
マネージャー;サイモン・ネピア・ベル
レーベル;コロムビア
(3)Jimmy Page加入以降(66〜68)
プロデューサー;ミッキー・モスト
マネージャー;ピーター・グラント
レーベル;エピック
レコードを発売するレーベルも正規盤とヒット曲を集めた編集盤を並行して乱発するきらいがあった為、
初心者にとっても古くからのファンから見ても分かりにくくなっていたのは致命的であった。
近年のリイシューでようやく大手レーベルからオリジナル盤を中心に、同時期のシングルをまとめた形で再編集されるようになったおかげで
ようやく正当な評価を受けられるようになったと言える。
このアルバム『Live Yardbirds! Featuring Jimmy Page』もYardbirdsを正当に評価する上で欠かせないコンテンツなのであるが、
現在公式なアルバムとして市場に出回っていないのが残念、非常にもったいない。
筆者は10年以上前(2003年頃)に、池袋のPARCOで中古盤の掘り出し物セールをしている所でたまたま見つけて手に入れた。(当時のレシートを見ると¥2,800で購入した様子。)
録音状態が悪く、演奏も満足のいくものではなかったのだろうがJimmy Page氏のご存命のうちに自らの手で正式盤としてリリースを認めてほしいものである。
"Train Kept A-Rollin'" Jeff Beck時代からの名カヴァーから始まる。
"You're A Better Man Than I" Jimmy Page時代ならではのハードな演奏が乙である。
"I'm A Man" 11分もの長尺な演奏に変貌している所がこの時期らしくて格好良い。
"White Summer" Zepplin時代の名曲もこの頃から既に演奏されていたのは興味深い。
個人的には"You're A Better Man Than I"とメドレーになっている"Heart Full of Soul"の演奏が秀逸だと思っているのだが、
YouTubeにはアップされていない模様。中古CD売り場をあたって是非手に入手する事をおすすめする一枚である。